設計監理案件紹介:サービス付き高齢者向け住宅『ココファン川崎高津』

今回ご紹介する「ココファン川崎高津」は15,000㎡ある市営住宅の跡地に建設されたサービス付き高齢者向け住宅です。同じ敷地には特別養護老人ホームやスポーツ施設等も誘致され、神奈川県川崎市と連携して計画された建物です。

【鳥瞰図】

 

【外観北東面】

当プロジェクトでは市民と多世代交流が生まれる動線計画・空間設計に工夫を凝らしています。隣接する特別養護老人ホームと本建物の外観は、景観を損なわないよう両棟のデザインを統一しています。コンセプトは「Dot Gradation(ドットグラデーション)」。ドット一つ一つを一人一人の個人に見立て、個人個人が明確な境界をつくることなく淡く自然に繋がっている様子を表現しています。

交流広場

サービス付き高齢者向け住宅と特別養護老人ホームの間に設けた交流広場は、それぞれの施設利用者と市民が出会い、集い合える場として構想しました。広場にはサークル状のエリアを設け、人々が気軽にひと息つける空間をつくり、ボーダーラインの模様は両棟を結ぶ橋をイメージしています。

交流ホール

交流広場に面した交流ホールは読書スペース及び本棚を設置しました。利用者は壁面に収納された本棚から本を片手に、天気が良い日は交流広場で自然光を浴びながら読書を楽しんで頂く事で充実した暮らしを送って頂きたいと考え、計画しました。

【学習塾】

交流ホールに面した学習塾は地域の子どもたちの学習を支援するスペースとなります。施設に併設されていることで、高齢者とのふれあいが生まれ、コミュニティとして施設全体が活性化するように計画しました。

【児童発達支援施設】

学研として初めて複合型に導入した1号目の児童発達支援施設となり、学習塾同様に子どもたちが利用するスペースとなっています。一人一人の発達や特性に合わせた療育と共に高齢者と繋がることで、こころが豊かに育まれることを期待しています。

【認知症対応型共同生活介護】

本建物には認知症対応型共同生活介護(グループホーム)も併設されています。安らぎのある楽しい暮らしが過ごせるようなサービスを提供すると共に複合施設ならではの他の施設利用者の方々と接することで豊かな環境が実現するよう計画しました。

【食堂】

サービス付き高齢者向け住宅の2階の食堂は華やかさの中に柔らかさを兼ね揃えた仕上げや照明計画と共に、モールを組合わせることで重厚感も演出し、唯一無二の食堂空間をつくりあげました。

【担当者より】
本建物は複合施設として、各々の用途に適した機能とデザインをもたせ、それぞれの生活空間の特性を具現化しながらも市民や多世代にわたる人々が普段の暮らしの中で自然な繋がりが生まれるよう、設計しました。高齢者や子ども、地域住民が深く関わり、支え合い、協力し合い、触れ合うことで新たなシナジーが生まれ、地域の更なる発展に繋がることを期待しています。

【物件概要】
所在地 :神奈川県川崎市
構造規模  :RC造4階建て
延床面積:4,816㎡
工事種別:新築
業務内容:設計監理
竣工:2022年6月
用途  :サービス付き高齢者向け住宅、学習塾、児童発達支援施設、認知症対応型共同生活介護

ご相談・資料請求はこちら

関連記事

PAGE TOP